こんにちは、ちあきです。
2019年に、夫の故郷ブラジルを訪れました。
幸い現地で危険な思いをすることは一度もありませんでしたが、ブラジルの治安は世界最悪ともいわれています。
自然が豊かで素晴らしい場所もたくさんあるのに・・・大変残念です。
ブラジルの治安が最悪と言われる理由と、身近な人たちの被害について触れたいと思います。
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治安悪化の理由
治安が悪い理由は、貧富の差が非常に大きいことが関係しています。
ブラジル都市部にはファベーラというスラムがあります。
そこでの暮らしは大変貧しく、子どものうちから薬物の売買に手を染め、ギャングに加わる者もいます。
ギャングは強盗などの凶悪犯罪と深く関わっています。
もちろんギャングだけが強盗ではありませんし、危険な人たちばかりがファベーラに住んでいるわけではありません。
例えギャングと関わりがなくても、失業し家族や生活のために犯行に及ぶ者もいるといいます。
彼らの貧しい状況が変わらない限り悪循環は続きます。
また、ブラジルには死刑制度がないために、どれだけ重罪を犯しても極刑にはなりません。
極端な言い方をすれば、何件の殺人を犯そうとも法的に死刑になることはありません。
犯罪を抑止するために、死刑制度を望む国民も少なくないようです。
治安の改善については、ボルソナロ新政権に大きな期待が寄せられています。
万一、強盗に金品を要求されたら相手の要求に従い渡すべきとブラジルではいわれます。
ブラジルでは相手が銃を持っている場合があるため、抵抗は禁物とのこと。何事も命には代えられません。
強盗被害の体験談
ブラジル人の夫の弟夫婦の話です。
サンパウロから数時間のクリチバという街に彼らは住んでいます。
彼らはこれまで2回強盗の被害に合ったことがあるそうです。
いずれも狙われたのは携帯電話です。
日本では普通はまずあり得ないことなので大変驚きました。
ブラジルで携帯電話は大変高価なものです。
特にiPhoneなどは非常に人気が高く、機種によっては30万円くらいする場合もあります。
都市部では、銃を持ち、乗客全員の携帯電話を脅し取るバスジャック事件も発生しています。
帰省のドライブ中に、私が窓から手を出し携帯で写真を取っていると、弟の奥さんが
「クリチバだと普通に盗られちゃうよ~」
と笑いながら教えてくれました。
私:「そうなの!?じゃあバックにしまっておいたらいいの?」
義妹:「バックごと取られるよ(笑)!!」
うーん、バックごと取られてしまうのか。
冗談半分でしたがブラジルでは実際起こり得ることです。
弟夫婦のような、身近な人からそのような話を聞くと他人事とは思えませんでした。
とうてい笑えないはずの経験をしているのに、冗談めかして、そういうことが起こっても仕方ない、と受け入れて生活するのも、言葉ではうまくいえませんが切ない気がします。
ほかの親戚でも、リオで車で道に迷い、危険な地域に入ってしまい銃で脅された、バーで事件に巻き込まれ銃被害を受けたなどが実際にありました。
旅行で訪れる際に危険な場所に立ち入ることはまずないと思いますが、やはり油断せず常に警戒心を持つことが大切と改めて思いました。
ブラジルは、人も自然も魅力がたくさんあるので、ぜひまた訪れたいと思っています。