ブラジルのコメディ映画「いんちきーズ」をご紹介します。なんといってもブラジルネタが満載なのが一番の見どころでした。
本レビューは多少のネタバレを含みます。どうぞご了承ください。
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「いんちきーズ」あらすじ
「いんちきーズ」はブラジル制作の作品で2021年4月にNetflixで公開されました。
ジャンルはコメディで原題は「Os Salafrários(オス サーラフラリウス)」、日本語にそのまま訳すとペテン師の意味になります。
ちょっとマヌケで涙もろい詐欺師と、ポジティブマインドのはっちゃけた妹が主人公です。
中年男性詐欺師のクロビスは絵を描く才能に恵まれ、おもに贋作の制作で生活していました。しかしあるとき大仕事でしくじり、夜逃げ同然で街を出る羽目になります。
そんなとき偶然再会したのが、失業して行き場を失った義理の妹のロハネ。ピンチの2人はやむなく手を組むはめになり再起をはかります。
ブラジルのニセ警察?
日本ではあまり聞かれないような、意外なブラジル事情がたくさんつまっています。印象に残ったいくつかをご紹介します。
ロハネは、詐欺師のクロビスと違い、キッチンカーで生計をたてている働き者でした。
しかし、営業許可をとっていないことを理由に警察官2人組にキックバックを要求されます。無許可営業を見逃してもらう代わりに、賄賂を渡さなければなりませんでした。
営業許可証を取るために、ロハネは大切に貯めていたお金でしたが仕方なく払ってしまいます。
しかし!!
なんとキックバックを要求した警察官たちは偽物だったことが、本物の警察官が来て明らかになります。
本物の警察官も「よくあるんだ。ハメられたね」とずい分あっさり引き上げてしまいます(涙)。。
また、キッチンカーを失ったクロエに、兄クロビスが中古のフォルクスワーゲンのバンをプレゼントする場面があります。
しかしクロエは全くもって不満気。キッチンカーとして全く使えないことについて不満を述べるのですが、それ以前にフォルクスワーゲンはブラジルでは珍しくもなんともない汎用車なのでした。
写真は映画に出て来たフォルクスワーゲンと同型のミニチュアです。
劇中では全体が水色で、フロントガラスがパカッと前に開く仕様になっていました。
日本ではレトロかわいい印象ですが、ブラジルではまた感覚がちがうようです。
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笑ってストレス発散
クロビスの複雑な生い立ちやクロエの失業はなんのその、終始コミカルなテンポで笑わせてくれます。
悪者のはずのクロビスですが、ちょっとにくめないキャラクターです。
とはいえ一応は大きな仕事をしてきた詐欺師なので、演技とハッタリだけは一流、行く先々で披露する「なりすましのドヤ感」に度々笑いを誘われます。
見終わった後は、大変な境遇でも明るく生きる!みたいなブラジルパワーを感じました。
思いっきり笑ってストレス発散するのにぜひおすすめの映画です。